日々読み続けるyutorisutoのひとりごと


by yutorisuto
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「 重力ピエロ 」 伊坂 幸太郎著 2003.4.20 株式会社新潮社


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「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」
「ピエロは重力を忘れさせるために、メイクをし、玉に乗り、空中ブランコで優雅に空を飛び、時には不格好に転ぶ。何かを忘れさせるためにだ」

作品の中のセリフである。

40歳を過ぎたばかりの若い著者は、結構深刻なテーマをミステリー仕立ての軽妙なタッチで飽きさせない。
深刻なのは弟のほうが母親がレイプされた時の子であり、兄のほうの父親がガンに侵され死期が目前であることだ。

父親の違う若い兄弟と父親が、連続放火事件とその近くに残された落書き(グラフィックアート)の謎を追う。

ピエロがどうかかわるのかは、読んだ後のお楽しみということにするが、文章も読みやすく、一気に読ませる面白い小説に仕上がっている。




本の森カフェ・読後川柳
「 重力を 失うピエロ どこへ飛ぶ 」




miesicaa追記
この小説って映画にもなっていたみたい。

重めストーリーにピエロってところに惹かれる・・。

よし、久しぶりに小説読んでみよ!
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by yutorisuto | 2014-05-28 13:31
「 ナニカアル 」 桐野 夏生著 2010.2.25 株式会社新潮社


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著者は「江戸川乱歩賞」や「日本推理作家協会賞」「直木賞」を受賞しているサスペンス系の作家である。
だからこの作品もそのつもりで読み始めたが、全然違ったジャンルで想定外であった。

「放浪記」で知られた女流作家・林芙美子の秘められた愛を通じて「書くこと」と「愛すること」に必死で生きた一人の女性の物語である。

従軍作家として何度も占領地へ派遣され、戦争の現実に翻弄される作家の様子がうかがいしれて、面白い作品に仕上がっている。さすがに文章がしっかりしており読みやすい。

最後にちょっとしたどんでん返しも用意されており、お勧めの一冊である。




本の森カフェ・読後川柳
「 愛により 女は強く 生き抜ける 」





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by yutorisuto | 2014-05-22 14:15 | 小説
「(近くて遠い国)でいい、日本と韓国」 渡部昇一・呉善花著 2013.4.30 WAC文庫


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最近どうも「反中」「反韓」をテーマにした本の出版が多く、結構売れているようだ。
これは中国、韓国の政府の「反日」政策に刺激され、触発された結果、「反中」「反韓」をテーマに
出せば売れる、売れるから内容がエスカレートするというマイナスのスパイラルに入りこんでしまっているようである。

この本は「日本の驕慢 韓国の傲慢」(1993年)と「韓国の激情 日本の無情」(1996年)を
再編集したものだということで、まさにブームに乗ってリメイクしたもののようだ。
対談形式をとっているが、渡部昇一氏は国粋主義的な発信の多い文明評論家であり、呉善花氏は在日韓国人だが反韓的な言動から、昨年だったか韓国へ里帰りしようとして入国拒否された経歴を持つ。

この二人の共著であるから内容は容易に想像がつくが、たとえば「韓国が変わるかどうかということを近代的精神の面からみるとすれば、その目安は若い人がアルバイトで簡単に食えるかどうかというところにあると思います。とくに女性がね。そうなればそれこそ全部変わりますよ」なんていう意味不明の発言があったりして理解に苦しむ。

こじれた国民感情をほぐすには、長い時間が必要だと思うので「近くて遠い国」であってもいいが、お互いに上から目線、優越意識でのみ相手を見ることは厳に慎みたいものですよね!



本の森カフェ・読後川柳
「 優越感 その裏にある 劣等感 」




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by yutorisuto | 2014-05-16 13:17 | 政治・社会
「保険会社が知られたくない生保の話」 後藤 亨著 2013.10.8 日本経済新聞出版社


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この著者はかつて「日本生命」の営業職であり、その後複数の保険会社の保険を扱う乗り合い
代理店をへて、今は保険の有料相談、講演、執筆活動をしている方のようです。
以前の同趣旨の著作からは、内容を少しエスカレートさせてものになっているようです。

「保険嫌いは意外に正しい」、この本は「保険ビンボーにならないための具体的ノウハウを徹底
解説」したものという触れ込みである。

著者によれば「保険は99%が外れる宝くじ」であるという。たしかに100%にちかい当たりの出る宝くじなら保険料は貰える保険金より少なくなるでしょう。その意味で、当たりの多い保険(たとえば日帰り入院の保障など支払項目が多く、何があっても安心という保険)は、保険としてはあまり特にならないということのようです。
いわく「よくわからない話には近づかないことにして、保険活用は必要最小限にとどめる」のが、正しい保険だと言うことのようです。

確かに、自動車保険や火災保険のように万が一の場合には、自分の蓄えでは賄いきれない出費
に備えるのが本来の保険だという点では、全くその通りでしょう。
今の保険業界では損得の話だけが語られて、保険本来の「相互扶助」という目的から逸脱している向きもあるようです。

内容的には少し曖昧な部分もあるが、そんな風潮に警鐘を鳴らす一冊ではあるでしょう




本の森カフェ・読後川柳
「 損得で 選ぶな保険は 逆宝くじ 」




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by yutorisuto | 2014-05-01 13:50