日々読み続けるyutorisutoのひとりごと


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「損料屋 喜八郎 始末控え」 山本 一力著 2000.6.10 ㈱文藝春秋社


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文句なしに面白い時代物である。
もうすでに14年前の作品であるが、時代物はやはり時間の流れにかかわらない。のちに直木賞受賞する作家の初の単行本。

「寛政」年間の江戸、智恵もあれば腕もたち、おまけに奉行所筆頭与力の後ろ盾もあるという粋な「商人・喜八郎」が、悪徳商人の「札差」の悪だくみを暴き、弱い立場の町人を助ける、
勧善懲悪の痛快時代劇である。
まだ元気のあったころの江戸の町人世界がいきいきと描かれていて、豪商たちや庶民の生活の
一端が垣間見えて興味深い。

4つのストーリーの連作で、一気に読ませる筆力はさすがである。
内容は読んでからのお楽しみということで・・・・・・・・・・



本の森カフェ・読後川柳
「 悪だくみ 暴いて見え切る 千両役者 」




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by yutorisuto | 2014-04-28 13:02 | 時代小説
「炎環(えんかん)」  永井 路子著 2012.6.10 文春文庫


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作者が昭和40年春の第52回直木賞をとった受賞作の文庫版である。
受賞から」でもすでに49年を経ている。しかし時代物の利点で、今読んでも古めかしさは全くない。4編の連作は「それぞれ長編の一章でもなく、独立した短編でもありません。
一台の馬車につけられた数頭の馬が、思い思いの方向に車を引張ろうとするように、一人一人が主役のつもりでひしめき合い傷つけあううちに、いつの間にか流れが変えられてゆくーーーそうした歴史というものを描くためのひとつの試みとしてこんな形をとってみました」と著者は述べている。

四編は「義経を絡ませた源頼朝とその弟,阿野禅師・全成(義経の兄・幼名今若)」「鎌倉幕府創成期における梶原景時の生きざま」「全成の妻・保子(頼朝の妻・政子の妹)の心のひだ」
「北条四郎(時政の子)の権力への道」を描いて、それぞれが独立した時間も前後する物語でありながら、どこかでつながり、大きな歴史の中で武家の世の流れに合流していく。

時間の流れが前後し、少し混乱しつつも歴史の面白さを感じさせてくれるおもしろい作品。





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「 それぞれが 勝手に生きて 流れ合流 」






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by yutorisuto | 2014-04-14 13:27

「小さな会社のためのお金の参考書」垣畑 光哉著 2013.11.25  ㈱幻冬舎


表紙には「専門家20人のコンサルティングを3時間で学べる経営のヒント」のキャッチコピーが
踊る。
著者のまえがきによれば、その専門家とは「経営課題に対して様々なソリューションを提供する、税理士、公認会計士、司法書士、弁護士、社会保険労務士など士業と呼ばれる専門家達であり、さらには各分野の経営コンサルタント、やファイナンシャルプランナー、保険代理店などもその一翼を担っている」この本は「必要な時に必要な情報が気軽に得られる「社長の参考書」のような本があればいいと思って企画されたものだということです。

さらに「本書では詳しく掘り下げた情報は専門書や専門家のコンサルティングに譲り、各テーマをなるべく平易にわかりやすく、また要点だけに絞って気づきを提供できるよう留意」とあり「これまでどこかで耳にしたことがある一般的なテーマも多いかも知れません」と著者自らも書いているように、少し知識がある経営者なら「そんなことは知ってるよ!」っていうレベルの内容でしかない。

もちろん知識のない人にとっては「こんなこともあるんだ」という気づきにはなるし、浅くても幅広い知識(用語の意味程度の・・)の習得には役立つかも・・・・




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「 専門家 といってもいろいろ バカもいる? 」




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by yutorisuto | 2014-04-10 12:58
ミレニアムⅠ(ドラゴンタトウーの女)」 
「ミレニアムⅡ(火と戯れる女)」 
「ミレニアムⅢ(眠れる女と狂卓の騎士)」 
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スティーグ・ラーソン著  2011.12.10 電子書籍版発行 ㈱早川書房






ストーリーの展開が非常に面白い大作である。
3部作であり、3部を通しての主役は背中一面に龍の刺青のある24歳の女性、「リスベット・サランデル」。
非常に小柄で15歳くらいにしか見えないが、訳あって、社会とのつながりを避けているが、ハッカーで記憶力抜群、男と戦っても負けない敏捷性,凶暴性を兼ね備えたある種のスーパー女の子である。
もう一人の主役がジャーナリストで雑誌「ミレニアム」の共同経営者「ミカエル・ブルムクヴィスト」。この二人を中心にそれぞれ個性的で魅力的な準主役と脇役を従えて、Ⅰ部ごとの物語りが展開し、完結しながら次の部へと流れていく。

サスペンス、冒険、ロマン、男女のからみ・・およそ小説の面白さがこれでもかと詰め込まれ、
それでいてきっちりとまとまり、まるで贅沢なコース料理の趣である。(といっても外国料理の
常で、登場人物の名前が覚えられずに少々難儀すること、請け合いですが・・・)

著者のスティーグ・ラーソンはスエーデン人で1954年生まれ、2004年死亡。
その翌年に本著作3部作が刊行されている。3部作の刊行が決まり、次の第4部の執筆にかかってすぐに急死したという。

2005年刊行から2011年の5年間でスエーデン国内で360万部、人口約900万人の国としては驚異的な売れ行きである。
全世界では6000万部を売り上げており、第1部はすでに映画化されている。

ストーリーの面白さだけでなく、スエーデンの生活や行政・警察組織などの様子も読み取れ、
興味深い。特にやたらとコーヒーをのむ場面が描かれ、本当に四六時中コーヒーを飲んでいる
ようで、そんなところも結構興味をそそられる。
大作ではあるが、一気に読ませる力がある作品である。






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「 面白く コーヒーを飲む 暇もなし 」







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by yutorisuto | 2014-04-10 12:53 | 小説