日々読み続けるyutorisutoのひとりごと


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「 女帝 わが名は則天武后 」 山 颯(シャン・サ)著 2006.6.27 ㈱草思社


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中国4千年の歴史上、唯一の女帝・則天武后は平民の生まれにもかかわらず、広大な帝国「唐」の第3代皇帝・高宗の皇后にまで上り詰め、その死後には皇帝となり、80歳で死ぬまで、帝位に君臨した。
権力を得、長生きをしたがゆえに、愛を手に入れ、翻弄され、時には強権を振るい、そして孤独にさいなまれた「神に選ばれた」一人の女性の愛と孤独をつづった一代記。
人として最高の地位にまで上った人生の「はかなさ」を感じさせる作品である。

著者は北京生まれだが、天安門事件後の1990年、17歳で渡仏し、この本もフランス語で書かれたものの翻訳。




本の森カフェ・読後川柳
「 皇帝の 位も悲し、愛がなければ 」









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by yutorisuto | 2013-06-27 13:46 | 歴史・経済小説
「 医療否定は患者にとって幸せか 」村田 幸生 著 2012.12.10 祥伝社

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世にはびこる「医療悪玉論」への現場の医師からの反論の書である。
著者によれば、「がんは治療しないほうがいい」[病院で最期をむかえるのは不幸]「病院へ行くから人生がつらくなるのだ」といった内容の本が世間で大歓迎されているそうだ。

確かに今、医療に対する風当たりはかなり強いが、医師の側からは「治療しなければ、何もしてくれなかったと腹を立て、治療すれば、苦しみを長引かせただけだったと、腹を立てる」という考えられないほど、矛盾に満ちたダブルスタンダードの世界だと感じているようだ。

確かにドラマの世界では、人情派やスーパードクターの人並外れた技量には、拍手喝采だが、
実際の世界では、「人は家族が病院で死ぬと怒り」、その矛先は病院や医師に向けられるよう
です。

医療の世界に限ったことではないけれど、今の日本では医師の側も、患者・家族の側も双方の
コミュニケーション力が不足しており、医療従事者不足による多忙が輪をかけて、患者の精神面へのケアができていないのではないでしょうか?

そのことを前提に、私たちは医療とどうかかわるべきか、平穏死とはなど、自身の生き方の
問題として、考えてみる「きっかけ」としたいテーマの本である。



本の森カフェ・読後川柳
「 平穏死 したい気持ちも ままならぬ 」




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by yutorisuto | 2013-06-24 12:49 | 医療・医学
「 プリンセス・トヨトミ」 万城目 学 著 2009.3.1 ㈱文藝春秋


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仰ぎ見る大阪城の天守閣、この城を作ったのは豊太閤「豊臣秀吉」ではなく、実は徳川三代
将軍・家光であったという。
その大阪が徳川幕府が倒れた明治維新の頃、維新の新政府との間で、「大阪国」独立の条約を締結した。大阪国の国会議事堂は天守閣の地下にひそかにおかれており、その出入り口のひとつが空堀商店街の裏通りの古びたビルにあり、地下道でつながっている。

大阪国の存在理由は唯一つ、徳川家からせん滅された豊臣家でひそかに生き残った子の子孫を守ること。
大阪国の維持経費は国庫から、特殊法人への交付金でまかなわれている。

何十年振りかで「特殊法人」への会計検査院の立ち入り検査が実施されることになたことから
事件が始まる。

豊臣家の末裔たるやんちゃな女子中学生が国(会計検査院)の指示で、警察に逮捕されたとの誤報から「大阪国」が立ち上がるシステムが作動した。
ひそかに父から子へと伝えられた大阪国の男子、150万人の男性があらかじめ定められた役割を果たすために立ち上がったのである。

結果は本を読んでいただくときのお楽しみに・・・・・
なお本作品は2011年5月に映画化され、全国公開されている。

[橋下通大阪市長]の「大阪都」構想はヒョットしたらこの作品にヒントを得たのでは・・・・・





本の森カフェ・読後川柳
「 大阪都 大阪国とは どうちがう? 」




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by yutorisuto | 2013-06-19 13:27 | 時代小説
「海賊とよばれた男(上・下]」 百田 尚樹 著2012.7.11  講談社



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2013年の「本屋大賞」に選ばれた作品。
この賞は「全国書店員が選んだ、いちばん売りたい本」に与えられるものである。
「歴史経済小説の最高傑作」(西川善文・元三井純友銀行頭取)という評価が帯広告に書かれている。

内容は実在の出光興産の創業者「出光佐三」をモデルにしたというより、
ほぼその事績をたどり、時代の移り変わりのなかで、明治生まれの主人公の頑固で、人間味豊かで、権力におもねることのない生きざまが描かれている。
全編を通じて軍部・GHQ・業界団体・監督官庁などに対する戦いの連続である。

作者は元人気テレビ番組の構成作家という経歴からか、その情景が目に浮かぶような平易で視覚的な文章で、非常に読みやすく楽しい作品となっている。

特に後半のタンカー「日章丸」がイギリス軍の目をかいくぐってイランの石油を取りに行って
持ち帰る場面はハラハラ、ドキドキさせられ、感動させられる。

実際の「出光佐三」は、昭和56年、95歳の長寿を全うして没しているが、
その残した「出光興産」は創業以来の『人間尊重』という考えを事業を通じて実践し、広く社会で期待され信頼される企業となることをめざして、今も頑張っているようです。



本の森カフェ・読後川柳
「 権力に 屈せず石油の 道一筋に 」




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by yutorisuto | 2013-06-06 14:23 | 歴史・経済小説